鈴木大介さんの「出会い系のシングルマザーたち」の感想

公開日: : 最終更新日:2017/05/13 書評, 社会

 

 

鈴木大介さんの出会い系のシングルマザーたちを読みました。

 

ここに鈴木さんが書かれている女性たちは私が知っている風俗店を短期間でクビになってしまう女性たちの姿と全く一緒でした。

 

書かれている何人もの女性に共通する特徴、明らかにおかしい言動、鈴木さんがそれぞれの女性に感じる違和感と苛立ちなど俺が今感じていることと全く同じでした。

 

女性たちが語っている言葉、言動が全く一緒だったことにも胸を抉られる思いがしました。

 

世の男性たちが言うメンヘラという女性です。

 

別の言い方をするとコミュ障や対人距離感覚不全と言われるものかもしれない。

 

極度のさみしがり屋で、恋愛依存体質、地元や集団の中で差別され孤立、特に女性集団の中での孤立が顕著、大人っぽい外見と裏腹の語尾に混じる幼さなどが挙げられています。

 

具体例として昼夜問わず入る相手の都合や時間帯を気遣うことのできないメール、初対面にもかかわらず距離がめちゃくちゃ近い、飲んでいるコーヒーを勝手に飲む、足が触れても触れっぱなしでどかそうとしないなどが挙げられています。

 

俺もNPOのアウトリーチ活動をしているときに、上記のことと全く同じことをされたことがあります。

 

一般の人ならあえて口に出して言わないでも了解されていることが、この子たちには全く了解されていないのです。

 

俺が体験したのは、俺が食べていたたこ焼きを何の了解もなしに勝手に食べる、交通費をせびる、とんでもない曲解をする、言葉を文字通り取る、全く空気が読めないなどです。

 

自分の裸の画像やオナニー中の画像を送りつけてくる女性もいました。

 

率直に言えば変なのです。

 

当然店はそんな女性を雇うと、他の嬢とトラブルになるので雇いません。

 

一般的に風俗店で働かざるをえない女性の貧困問題なんかが語られますが、風俗店で雇用されているといことはセーフティネットとして店が機能しているということなのです。

 

最も問題なのは、風俗店に雇用されない様々な問題を抱えた女性たちをどのように支援していくかということだと思います。

 

シングルマザーの中でも生活保護を申請できる状態にあっても、9パーセントしか申請をしていないらしいです。

 

背景には、子どもがいじめられるかもしれない、地域からいじめを受けるかもしれないなどがあるようです。

 

日本は集団ごとに差別意識や個別意識が強く、通底する人権意識が低い。

 

そのため保護を受けているのにパチンコに行ったとか、朝から喫茶店に居たなど重箱の隅を叩くような批判をされます。

 

本の中で「本当に!?受けてても誰にもバレないの?なら喉から手が出るほど欲しい」と語られていたのが印象的でした。

 

匿名性や公平性の観点からもやはり日本にはベーシックインカムが適していると思います。

 

この本を読んでワリキリ女性と風俗嬢は対照的だと感じました。

 

風俗嬢は客に対して個人的な恋愛感情をあまり持ち込まない。

 

対してワリキリ嬢は今日のお客さんが再婚相手になってくれたらな、恋愛に繋がればなと思っています。

 

またワリキリシングルマザーがNPOに相談することを忌避する理由が、相談員が女性だからということ。

 

学生時代などに女性のネットワークの中で蔑まれいじめられてきたので同性の女性よりも男性の方が相談しやすいと感じている。

 

これはアウトリーチを繁華街でしていても、家出少女や風俗嬢の子もみんな男性じゃないと話せないと言います。

 

というのも彼女たちは過去に同性の女性にいじめられたり、ひどい目にあわされたりしてきた子が多いからです。

 

これまでの彼女たちの生い立ちをみていると同性を怖がるのも納得させられます。

 

同じシングルマザーであっても、水商売や風俗店で働けて、同僚のシングルマザーたちとの横の繋がりを築ける層と、どこにも雇ってもらえず風評を恐れて保護も受けられず、精神疾患を患い孤立に耐えながらワリキリで日銭を稼ぐ層とに分化しています。

 

より細かく支援策を考えていく必要があると思います。




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