牛丼チェーンの「すき家」で「ワンオペ」と呼ばれる1人勤務をしていた50代の女性が店内で倒れ死亡(TBS)

公開日: : 経営, 経済

牛丼チェーンの「すき家」で「ワンオペ」と呼ばれる1人勤務をしていた50代の女性が店内で倒れ死亡しました。

 

すき家の現役従業員がJNNの取材に、厳しいワンオペ勤務の実態を明かしました。

 

「すき家」で働く男子大学生 「ワンオペは月に2~3回、必ず経験がある」 都内の牛丼チェーン「すき家」で1年半働いているという20代の大学生。

 

主に週3~4回、夜10時から朝まで勤務するといいます。

 

「すき家」で働く男子大学生 「自分の身に何かが起きてしまうというのも、今回起こってしまったことで、改めて不安に感じた」

 

現役従業員の彼が不安に感じたきっかけは、2022年1月に「すき家」の名古屋市内の店舗で午前5時半ごろ、50代のアルバイト従業員の女性が店内で倒れ、その後死亡が確認されました。

 

女性は厨房のシンクの前でうずくまるように倒れていたということです。

 

死因は心筋梗塞でした。 女性は、男性と同じ夜10時から翌朝9時までのシフト。

 

午前5時からは1人で勤務を行ういわゆる“ワンオペ”だったそうです。

 

倒れてから同僚に発見されるまで3時間以上経っていたということです。

 

すき家では従業員に対し、勤務中に本部に緊急連絡ができる「ワイヤレス非常ボタン」を常時身に着けるように義務化していますが、女性は当時装着していませんでした。

 

現役従業員の男性はワンオペについて、体力的にも精神的にも負担が大きいと話します。

 

「すき家」で働く男子大学生 「朝8時でワンオペなのに満席の状態になったことがあって、そういう予想できないことも起きたりする。誰も助けてくれないし、例えばトイレに行くのも一人で働いていると厳しいというのもあるし、それがもっと重大な体の異変につながってしまうこともあるのではないかと不安になったりする」

 

すき家をめぐっては2014年、深夜の過酷な労働環境が指摘され第三者委員会が設置されました。

 

第三者委員会の会見(2014年) 「一刻も早く、本来法律で定められている労働時間に戻すよう緊急提言をした」 そして朝5時までの時間帯について、複数の従業員を配置するなど労働環境の改善を進めてきました。

 

ただ、朝5時から9時の時間帯については来店客が比較的少ないことから、一部の店舗で“ワンオペ”を続けていたといいます。

 

“ワンオペ”で体調を崩し、7年前にすき家を辞めたという女性に話を聞くことが出来ました。

 

ワンオペで体調を崩した「すき家」元従業員 「あれだけ一生懸命、何年間にわたって労働組合も含めて訴えてきたことなので、まだ変われないの、変わんないのっていう気持ちがすごく強い」

 

亡くなった女性の労働環境について、すき家によりますと複数の店舗で「助っ人」として招集されワンオペをしていたそうですが、これは本人同意の上だったということです。

 

女性の労働時間について、すき家は「法定の時間内であり、過剰な無理をさせていた事実はない」としています。

 

news23の取材では、他の牛丼チェーンである吉野家と松屋は一部の店舗でワンオペを実施しているということです。

 

緊急対応については、共に24時間体制で本社や警備会社と連絡を取れる態勢を組んでいるそうです。

 

労働相談を受ける団体には、ワンオペに関する相談が寄せられているといいます。

 

総合サポートユニオン坂倉昇平執行委員 「ファーストフード、あとはコンビニ。介護とかにもワンオペが広がっている、そういう相談を多く受ける。休むことを前提としない。法律違反の可能性も高まってしまう働き方でもあるので、まずそこをなくしていくことを前提として考えていくことが大事」

 

今回の事態を受け、すき家は6月中に全店舗で朝の時間帯の「ワンオペ」も廃止することを決定。

 

複数人での勤務が難しい場合は店を閉めるということです。

 

「すき家」で働く男子大学生 「本当にワンオペをなくして欲しいと思っている。2人いるだけでも安心して働けるようになるのではないかと思っている」

 

(TBS)




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