すべての人に就労支援を。日本財団が事業化へ。制度提言も。

公開日: : 政治, 教育, 社会, 福祉, 貧困

すべての人に就労支援を。日本財団が事業化へ。制度提言も。

http://www.kanaloco.jp/article/380368

 

高齢者や障害者、難病患者、引きこもり、各種依存症者、刑務所出所者ら、さまざまな理由で働きづらさを抱えるすべての人に横断的に就労の機会を提供しようと、日本財団(東京都、笹川陽平会長)が新たな取り組みをスタートさせた。

 

2022年までの5カ年計画で、県内を含め全国でモデル事業を行い、具体的な就労支援制度の提案を目指すとしている。

 

財団では、働きづらさを抱える人のうち潜在労働力は約600万人に上ると推計、今後の労働力不足を補う貴重な人材になりうるとしている。

 

取り組みは、プロジェクト「日本財団WORK!DIVERSITY」。

 

財団では「これまで労働力と考えられてこなかった潜在労働層があり、その人材を人財となるよう支援することは、個人の幸福の実現はもとより、労働力確保、経済活性、社会保障費・医療費の健全化にもつながる可能性を秘めている」と指摘する。

 

具体的には、22年にかけて6段階の事業を展開する。

 

第1段階は、ダイバーシティ就労の研究。

 

社会制度化に適した展開モデルの提示、財政的な根拠の提示、海外事例の集約、支援方法のマニュアル化などを行う。

 

第2段階は、全国の支援組織のネットワーク化。

 

第3段階では、全国20地域におけるモデル事業。

 

候補地としては、県内では川崎市が挙がっている。

 

第4段階では、障害者就労支援事業所のダイバーシティ化研修。

 

第5段階で社会制度化への提言を行う。第6段階では社会制度化の支援をスタートさせる。

 

全体委員会の会長には清家篤・慶大前塾長が就任。

 

笹川会長は「必要な予算は確保する」と意気込みを見せている。

 

財団では、プロジェクトにあたり、駒村康平慶大教授(社会政策)が各種統計に基づいて行った研究から、就労困難者、潜在労働力を推計した。

 

各要因ごとに推計を行い、高齢者については、65~74歳の就業率を現在の5歳下の就業率まで上昇させることを目標に、その場合に想定される就業者数と、現在の就業者数の差である329万人を高齢者の就労困難者とした。

 

その他では、非就労障害者(15~64歳)356万人、15歳から54歳までのニート(家事も通学もしていない無業者)145万人、アルコール依存症(15~64歳)109万人、薬物経験者(同)81万人、難病患者(同)60万人、広義の引きこもり(15~39歳)54万人、貧困母子世帯49万人、がん患者(15~64歳)48万人、若年性認知症(18~64歳)3・1万人、刑務所出所者(刑余者、20~64歳)1・9万人、HIV感染者(15~64歳)1・7万人、ホームレス(64歳以下)0・3万人などと推計した。

 

これらの単純な合計は1459万人。

 

重複を除くなどした結果、潜在労働力を約600万人と推計した。

 

これは、民間の研究機関(パーソル総合研究所と中央大学の共同研究)が10月に発表した2030年の人手不足推計644万人に対し、かなりをカバーできる結果だ。

 

多様な人々への就労支援は、欧米などではソーシャルファーム(社会的企業、社会包摂企業)として制度化されている。

 

日本でも障害者就労支援事業所などを活用し、障害者以外にも働く場を提供する取り組みが行われている。

 

2008年には福祉関係者らによって「ソーシャルファームジャパン」(炭谷茂理事長)が発足し、制度化への研究、提言などを行っている。

 

国会にも超党派の「ソーシャルファーム推進議員連盟」などが発足し、議員立法に向け活動している。

 

日本財団のプロジェクトには、元厚生労働省事務次官や社会保障審議会の委員などを務めている識者らが参加しており、先行の取り組みと連携しながら、どのような形で制度改革に結びつけるのか注目される。




関連記事

no image

不動産のアパマンが借りる側にとっては最悪だった。

福岡の不動産業の管理会社と仲介会社をやられている議員さんがアパマンがいかに酷いかを書いておられました

記事を読む

京都市左京区の立命館大学女子大生タリウム殺害事件の犯人の宮本一希は舞妓ビジネスを手掛ける京都の花街の顔役だった(集英社オンライン)

「舞妓遊びを懐石料理と共に」こんなキャッチコピーで京都の舞妓遊びをプロデュースしていた花街の“顔役”

記事を読む

千鳥・大悟、1日限定の「たこ焼きバイト」復帰(オリコンニュース)

千鳥・大悟、1日限定の“たこ焼きバイト”復帰(オリコンニュース) https://www.or

記事を読む

no image

駐日ロシア大使館「日本は100年も経たぬ間に二度もナチス政権を支持」

駐日ロシア大使館が「日本は100年も経たぬ間に二度もナチス政権を支持」とツイートしていました。

記事を読む

no image

銀座のロレックス専門店・クオーク銀座888店の強盗犯が潜伏していたのが赤坂のライオンズマンション乃木坂。

銀座のロレックス専門店・クオーク銀座888店の強盗犯が潜伏していたのが赤坂のライオンズマンション乃木

記事を読む

no image

安倍総理の国葬反対デモを仕切っている人たちが怖い。。

安倍総理の国葬反対の様子をアクセスジャーナルが取り上げていました。   その中

記事を読む

no image

大阪人の他県民から理解できないところ

大阪人の他県民から理解できないこと。   大阪人は子どもから大学生からサラリー

記事を読む

no image

やっぱり東京は病んでる人が一番多いように感じる。

東京の人が冷たいと,思ったことが無い。落とし物をしたら100%近くの人が教えてくれるし,年配女性は話

記事を読む

自殺防止センターの他に仏教テレフォン相談もあります

自殺防止センターの他に仏教相談テレフォンというのもあるそうです。  

記事を読む

no image

日本の裁判は民事訴訟に勝っても1円もお金を取ることはできない。

現状の裁判では仮に強制執行(仮執行)が認められても口座の支店などを原告側が探し出さないといけないし、

記事を読む







  • チャンネル登録はこちら

     

  • 神奈川県で教師をしていました。

    モデルや女優、レースクイーン、アイドルなど芸能界で働く女性、キャバクラや会員制ラウンジ、風俗、AVなど夜の仕事で働く女性、中高生、大学生、保育士、看護師、家出少女、児童養護施設の子どもたち、シングルマザー、ヤンキー、不登校生徒、外国人、帰国子女を中心に女性を幸せにするための国際NGOだいわピュアラブセーフティーネットをやっています。

    7000人以上の女性を幸せにしています。

    国際NGOだいわピュアラブセーフティネットは相談援助活動、心理カウンセリングなど女性のための総合ソーシャルワーク団体です。

    ジャーナリストです。

    24時間365日相談受付中。

    メール=fujio1121@yahoo.co.jp

    ライン=fujio1

    メディア出演・取材協力歴

    NHKスペシャル「女性の貧困」

    NHKクローズアップ現代「子どもはどこへ消えた」

    共同通信「U30のコンパス」

    米TIME誌「女性の貧困について」

    NHKスペシャル「若者失踪3万人」

    講演歴

    日本財団

    全国妊娠SOSネットワークさん

    支援企業

    英投資銀行バークレイズ