山口組組員を稲川会元組員が射殺。衝撃の町田カフェ銃撃殺人事件は抗争に発展するのか(現代ビジネス)
5月26日午後7時40分頃、東京都町田市のJR町田駅に隣接するビルのカフェから「発砲があった」と110番通報があった。
警察官が現場に駆け付けると、特定危険指定暴力団・六代目山口組傘下・極粋会の鈴木英東組員(51歳)が血を流して倒れていた。
搬送された病院で、鈴木組員の死亡が確認された。
その後、犯人から神奈川県警伊勢崎署に「町田の事件の関係で出頭する」と電話があり、拳銃一丁を所持した佐々木誠容疑者(58歳)が神奈川県伊勢原署に出頭。
駆けつけた警視庁の捜査員に銃刀法違反容疑で現行犯逮捕された。
この佐々木容疑者が町田駅の事件の犯人ではないかとみられている。
「現代ビジネス」は、事件直後の現場を撮影した動画を入手した。
それによれば、短髪の鈴木組員と思われる男性が、あおむけになって倒れ、上半身のシャツははだけて、床は一面、血に染まっている。
また大量の出血によるものか、鈴木組員のズボンも真っ赤になっている。
捜査関係者が語る。
「カフェに客として来ていた佐々木容疑者と思われる男が、突然拳銃を取り出して鈴木組員に2~3発、発砲した。
警察が駆け付けたときには、鈴木組員は意識がなく呼びかけにも応答しなかった。
長野県でも立てこもり銃撃事件があった矢先のことでもあり、金曜日の夜で人出も多く、発砲現場から逃げようと殺到して現場は大混乱だった」
佐々木容疑者とみられる男は現場から車で逃走したという。
だが前述した通り、深夜になって拳銃の所持で「自首」し、逮捕されている。
佐々木容疑者は鈴木組員から数百万円のカネを借りていたという。
佐々木容疑者からの返済が滞っていたため、鈴木組員が呼びだし、その返済について話し合っていた過程での凶行とみられる。
佐々木容疑者は、かつて指定暴力団の稲川会傘下の組員だったことが確認されている。強盗殺人未遂容疑での逮捕歴もある。
1999年1月2日夜、東京都足立区のパチンコ店から、売上を持って出てきた店員らに暴行を加えて全治4か月のけがを負わせ、現金84万円あまりを奪う強盗事件が発生した。
同年1月25日夜には、神奈川県座間市でパチンコ店の経営者が襲撃され、ケガを負い現金230万円が奪われた。
どちらも閉店後に売上の現金を持って出てくるところを金属バットなどで暴行して、奪うという荒っぽい手口だが、この事件の主犯格が佐々木容疑者だった。
警視庁捜査一課と神奈川県警の合同捜査本部は同年4月6日、佐々木容疑者を逮捕している。
当時の新聞記事を見てみよう。
《警視庁捜査一課と神奈川県警の合同捜査本部は七日までに、同県座間市内でパチンコ店を襲撃したとして、住所不定、無職X被告(33)=強盗罪で起訴済み=と十八歳の無職少年を強盗殺人未遂容疑で再逮捕するとともに、同県相模原市相南、暴力団組幹部、佐々木誠(34)と同県厚木市温水、無職Y(23)の両容疑者を同容疑で逮捕した。
調べによると、今年一月二十五日昼前、同県座間市相武台のパチンコ店に押し入り、経営者の男性の首を切るなどしてけがを負わせ、現金二百三十六万円などを奪った疑い。》
(1999年4月8日付)
当時を知る関係者はこう振り返る。
「今のような防犯カメラも鮮明ではない時代で、捜査はなかなか進まなかった。偶然職務質問した若い男が逃げ出し、それを捕まえたのが突破口でした。
首都圏で相次いでいたパチンコ強盗の手配犯の一味が、警察の手から逃れようと多摩の山中に潜んでいました。
警視庁と神奈川県警は100人を超す警官を動員して山狩りを敢行し、廃屋に潜んでいた共犯者を逮捕。
その供述から明るみに出たのが、主犯である佐々木容疑者が共犯者に指示を出していた構図です。
大がかりな山狩りまでしたものだから、当時は大事件として大きく報じられました。
佐々木容疑者は共犯者に山中に逃げるように指示したうえ、主犯格である自分の名前を出さないようにと脅していた。
ヤクザ仲間からは『ギャングのような男で、カネのためなら手段は選ばない、何でもやる』と言われるほど、凶暴な男でした。
逮捕の罪名は強盗殺人未遂で、当然のことながら実刑判決だったと記憶している。
その後、稲川会からは離れたはずでしたが……」
佐々木容疑者について稲川会の関係者に聞くと、こう語った。
「佐々木容疑者はパチンコ強盗の事件で処分を受け、稲川会からは去っているはず。
パチンコ強盗で刑務所にいるときに鈴木組員と知り合ったそうだ。
佐々木容疑者が投資に使うと言って300万円ほどを鈴木組員から借りたものの、返せずに犯行に及んだ。
相手もヤクザだとはいえ、借金を巡っていきなり撃つとは、確かに凶暴な恐ろしい男だ。今回の事件を聞いてやっぱりという思いだ」
一方、死亡した鈴木組員は山口組傘下の極粋会に所属。
極粋会の山下昇会長は直参組長で幹部という立場だ。
山口組関係者はこう証言する。
「鈴木組員は名古屋に住んでいた。
確かテニスラケットを『試し打ちに使う』と店から借りて売り飛ばして警察にマークされていたこともあり、カネ儲けがうまかった。
カネに余裕があったから佐々木容疑者の取り立てに、わざわざ東京まで行ったのでしょう」
ことによっては、山口組と稲川会の抗争にもなりかねない危険性もある。
元山口組顧問弁護士で、YouTuberとして「山之内幸夫チャンネル」を主宰する山之内幸夫氏は、今回の事件についてこう語る。
「佐々木容疑者は稲川会をすでに絶縁になっているとの情報です。
その場合は抗争にはならない。
しかしもし何らかの関係が継続していれば、鈴木組員は山口組の直参である有力な組に所属しており、抗争に発展することもゼロではない。
ただ今のところは動きはないし、山口組と稲川会は現在、友好的な関係なので、抗争になる前に手打ちになるのではないか」
(現代ビジネス)
https://news.yahoo.co.jp/articles/20608197daa9b8897b94f4cf7f4ba6afcd2f3da2?page=1
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