覚醒剤590キロを密輸未遂。山口組元組員を国際手配(暴力団ニュース)
外務省は、2019年12月に熊本県天草市沖で係留中の漁船から覚醒剤約590キロが見つかり、国内で一度に押収された量としては過去3番目に多い密輸未遂事件で、福岡県警などが特定抗争指定暴力団・六代目山口組系元組員・高田広喜容疑者(41)を事件の指示役と特定し、覚醒剤取締法違反(営利目的輸入未遂)容疑で逮捕状を取っていたことを受け、6月20日付で高田容疑者のパスポートを失効させ、30日の官報で通知した。
外務省は今年5月、高田容疑者に対し6月20日までに旅券を返納するよう命令を出していた。
福岡県警などは警察庁に対し、高田容疑者が中国に潜伏しているとの情報から、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配するよう求めている。
今後、高田容疑者は不法滞在状態となるため、現地で身柄が確保されれば強制退去となり、日本に移送されれば逮捕して事件の全容解明を目指す方針。
現時点で中国当局から情報は寄せられておらず、現地の捜査当局にどれほど協力を得られるかは不透明。
この密輸未遂事件は日本人と台湾人の2つの密輸グループが関与していて、高田容疑者らは2019年12月、東シナ海で船籍不明の船舶から積み荷を移し替える「瀬取り」と呼ばれる手法で、覚醒剤約590キロ(末端価格約354億円相当)を受け取り、熊本県天草市の漁港に陸揚げして密輸しようとしたところを、門司税関や福岡県警の捜査員が摘発した。
これまでに船の乗組員や陸揚げ後の搬送、監視役など、山口組系組員のほか、特定危険指定暴力団・工藤会系組員や、指定暴力団・住吉会系組員らを含む日本人と台湾籍の男女約20人が逮捕されていて、共犯者の一人は公判で「密輸の仕事がある」、「報酬は3日間で80万円」などと組員らから勧誘されたと証言。
高田容疑者からの指示は個人情報の登録が必要ない無料通信アプリ「スカイフォン」や、メッセージの復元が難しいSNS「Signal」など匿名性の高いツールを使い、末端の実行役まで数人を経由して伝達され、やりとりは密輸の実行まで約4カ月にわたり頻繁に繰り返されていた。
(暴力団ニュース)
関連記事
-
住吉会系組員の深田貴弘(50)ら4人が持続化給付金を騙し取ったとして逮捕(産経新聞)
国の新型コロナウイルス対策の持続化給付金をだまし取ったとして、警視庁暴力団対策課は詐欺の疑いで指定暴
-
共政会片山組組員の東谷繁人がキャッシュカードを騙し取ったとして逮捕(TSSテレビ新広島)
特殊詐欺に使用する口座を開設するために、携帯のアプリを使って金融機関に口座開設を申請しキャッシュカー
-
道仁会組員の浅川拓斗と中村龍弥、江口龍楓が大麻の密売人を金属バットで暴行して財布を奪ったとして逮捕(暴力団ニュース)
福岡県警は4日、今年4月に福岡県宗像市の駐車場で20代男性に暴行を加え財布を奪ったとして、指定暴力団
-
千葉県館山市の相浜漁港にコカイン178キロ(44億円相当)を密輸したとして東京都足立区の職業不詳の柏木政幸とトルコ人、イタリア人、ギリシャ人ら8人を逮捕。
千葉県館山市の相浜漁港にコカイン178キロ(44億円相当)を密輸したとして東京都足立区の職業不詳の柏
-
福井県敦賀市の正木組事務所と福井市の宮原組事務所に使用禁止の仮処分。
福井地裁は20日、福井県敦賀市本町1丁目にある神戸山口組の二次団体「正木組」の事務所と、福井県福井市
-
大阪府警が山口組幹部が実質的に経営しているとして高石市のジュナと西成区のダイショウテックを大阪市と国交省に通報。
山口組系暴力団幹部が実質的に経営しているなどとして、大阪府警捜査4課と高石、高槻両署は11日、建設会
-
山口組大同会組員の米山健志を強要の容疑で逮捕。
鳥取署は2日、鳥取市立川町5、山口組大同会組員の米山健志容疑者(30)を強要容疑で逮捕した。
-
神奈川県大和市で稲川会と住吉会幸平一家の不良グループが殴り合い。
神奈川県大和市の居酒屋で不良グループ同士が「何を乾杯していやがる」と因縁をつけ殴り合いになったようで
-
神戸山口組東生会会長の須ノ内祥吾が退職金を騙し取ったとして逮捕(暴力団ニュース)
兵庫県警暴力団対策課と同県警尼崎東署などは7日、独立行政法人「勤労者退職金共済機構」の制度を悪用し、
-
全国のATMから18億円が引き出された事件で福岡市中央区のコンビニATMから現金を不正に引き出したとして工藤会矢坂組組員の徳重夏生と松本弘徳を逮捕。
福岡県警組織犯罪対策課は12日、全国のコンビニのATM等で約18億円が不正に引き出された事件で、工藤