鹿児島市名山町の大東海運産業(株)が倒産(東京商工リサーチ)
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コロナ倒産
大東海運産業(株)(TSR企業コード:940015013、法人番号:9340001002548、鹿児島市名山町1-3、設立1960(昭和35)年12月、資本金8800万円、代表清算人:西村賢弁護士)は5月1日、鹿児島地裁より特別清算開始決定を受けた。
負債総額は約64億円(2019年5月期決算時点)。
大手海運業者との密接な取引関係を背景に、自社およびSPC(特定目的会社)で新船建造を意欲的に進め、南西諸島とアジア近海に定期航路を有するほか、大型船舶の船主業を手掛けていた。
とくに、台湾企業が日本向けに出荷する鋼材の輸送が安定部門となっていたため台湾航路の鋼材海運に強く、一時期はオペレーション業務も含めて常時約20隻を運航。2012年5月期にはSPCを含む売上高は約75億円を計上していた。
しかし、2008年以降の円高、燃油価格の高止まり、為替デリバティブ取引での損失などで多額の赤字を計上して経営状態が悪化。
2013年7月、東あすか氏が代表取締役に就任した頃から外部機関の協力・同意を取り付けて、経営改善に本格的に乗り出した。
社有不動産を始めとした資産売却でスリム化、関係会社の整理等を図ったほか、為替相場も円安に転じるなど事業環境が好転し、2015年5月期のSPCを含む総売上高は約81億円、単独売上高は約34億円を計上していた。
しかし、その後、為替の円高傾向や海運市況の悪化によって取り巻く経営環境が悪化。
2017年10月1日、会社分割によりゼネラルマリックス海運(株)(TSR企業コード:025187015、法人番号:6010401132591、東京都港区)に日本・台湾航路に関わる営業基盤と、船舶および船舶建造資金の借入残を移管。
以降は事業を大型遠洋船舶の船主業に縮小したが、世界的な海運市況の悪化によって、2019年5月期の売上高は約1億7000万円に落ち込み、債務超過額は約57億円に膨らんでいた。
こうしたなか、当社は2019年12月27日、株主総会の決議により解散し、今回の措置となった。
(東京商工リサーチ)
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