ベトナム人技能実習生、NHKに「たすけて下さい」今治タオル工場の過酷な労働実態。実習生が脳出血で意識不明に

公開日: : ブラック企業, 政治, 社会, 福祉, 経営, 経済, 若者, 貧困

6月25日に放送されたNHKの番組「ノーナレ 画面の向こうから―」の放送内容に衝撃が広がっている。 

 

ブランド化されている愛媛県今治市の「今治タオル」を製造させられる、ベトナム人の技能実習生たちの告発。

 

違法で過酷な労働実態。

 

番組の最後に衝撃の報告もあった。

 

 

番組は主に、今治タオルの製造現場で働かされているベトナム人技能実習生(女性)らからの、ビデオによる告発をとりあげた。

 

告発を受け役所も動いた事案だったが、会社側は現在も操業を続け、NHKの取材を拒否しているという。

 

番組の内容については、NHKの公式サイトに予告編が掲載されているので、先にこちらを観たほうがわかりやすいかもしれない。

 

あるベトナム人の技能実習生(30歳女性)は、75万円の借金をして日本に来た。

 

家族の年収は20万円。

 

日本にあこがれ、仕事を学ぶことを夢見ていた。

 

ベトナムでは管理職の経験もあった。

 

婦人服や子供服の縫製を学ぶはずだったのだが、されられた仕事はタオルの製造だった。

 

タオル工場では地獄のような生活が待っていた。 

 

・あるときは朝7時半から夜11時まで労働。休憩は15分。朝方まで作業することもある 

 

・レモンの絞りカスのようになりながら、泣きながらタオルを製造している 

 

・ノルマが厳すぎて指が曲がっており、触るだけで痛いと訴える人も 

 

・「婦人子供服製造」の職種にもかかわらず、タオル製造をさせられる(実習内容と異なる業種に従事させるのは違法) 

 

・誰かに「何を作ってる?」と聞かれたら「婦人服や子供服」と答えるようにと、会社から指示されている 

 

・役所が調査に入るときは、タオルを隠して子供服や婦人服の製造をする 

 

・残業は月に180時間(過労死ラインの倍)。だが残業代の支払いは40時間分のみ 

 

・寮には28人の技能実習生に対して、粗末なむき出しのシャワーが4つだけ 

 

・昼も夜もわからない、窓のない部屋にみんなで暮らしている 

 

・長雨の時期は、生乾きの臭いのする服をやむなく着ている 

 

・会社からは、ノルマを達成しなければベトナムに送還すると脅されている(前述の通り、借金をして日本に来ているため、借金を背負ったままベトナムに帰ると人生が詰む)。 

 

・実習生たちの一部は、シェルターで保護されることになった 

 

・その後会社側は、労働時間や作業内容がバレないようにするためなのか、作業報告書の作成をやめさせ、これまでの記録(7時半~22時までの労働を記載)は全部破棄された。 

 

番組全体としては、技能実習生側の告発や実習生が出してきた証拠、(会社側の協力なしでできる範囲の)NHKの取材などに基づく放送だった。会社側の意見も聞いてみたいところだが、NHKの取材申し込みは拒否され、質問状には回答がなかったという。

 

行政の介入もあり、結局、28人中8人が保護されシェルターに移された(2回にわけて4人ずつ)。 

 

実習生は「日本の人たちや行政に、技能実習生の存在を知ってほしい。

 

そして助けていただきたいです。

 

技能実習生は労働力で日本に貢献しているのだから」と訴えていた。 

 

保護された一部の実習生は、別の仕事に就くことができたようだ。 

 

だが、番組の最後に衝撃のお知らせがあった。以下である。 

 

「6月初旬 工場に残った実習生が仕事中に倒れた。脳出血で意識不明の状態が続いている」 

 

会社側には質問状を送ったが回答はなく、外国人技能実習機構は「早急に事実を確認する」としている、とのことだが・・・・。

http://blog.livedoor.jp/ninji/archives/53523841.html




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