富山市内の風俗店のオーナーの嶋川保夫被告（５６）が従業員を暴行して死亡させた事件で富山地裁は嶋川保夫被告に懲役１２年の判決（NHKニュース）

富山市内にある風俗店の実質的な経営者だった嶋川保夫被告（５６）

富山市内にある風俗店の事務所で、従業員に蹴るなどの暴行を加えその後、死亡させたとして傷害致死などの罪に問われている５６歳の元経営者に対し、富山地方裁判所は、「指導と称して暴力を繰り返した犯行は悪質だ」として懲役１２年の判決を言い渡しました。

この裁判は、富山市内にある風俗店の実質的な経営者だった嶋川保夫被告（５６）が、去年１月、仕事上のミスをした当時５１歳の従業員の男性に対し部下に指示して竹刀でたたかせたうえ、２月には、みずからこの男性を蹴ったり、踏みつけたりする暴行を加え、その後、死亡させたとして傷害致死などの罪に問われています。

これまでの裁判では、嶋川被告が職場での暴力を積極的に肯定し、常習化させていたとして検察が懲役１３年を求刑した一方で、弁護側は「暴力は指導の意味合いだった」として刑を軽くするよう求めていました。

１８日の判決で、富山地裁の梅澤利昭裁判長は「発端となった仕事上のミスは死に至るほどの暴力を受ける理由になるものでは到底なく経緯や動機にくむべき点はない」と指摘しました。

そのうえで「指導と称して暴力を繰り返し、日常的に制裁を主導した犯行は悪質だ」として懲役１３年の求刑に対し懲役１２年の判決を言い渡しました。

（NHKニュース）