「カタギになりたかった」路上で神戸山口組の古川恵一組長射殺の真相(日刊ゲンダイ)
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最終更新日:2023/05/02
ヤクザ・マフィア
11月27日夕方、尼崎の神田南通の路上で神戸山口組・古川恵一幹部(59)が6代目山口組系2代目竹中組元組員・朝比奈久徳(52)に自動小銃で連射され、即死同然に殺された。
古川幹部は初代古川組・古川雅章組長の長男で、いわばエエとこのボンボンのヤクザだった。
15年暮れ、彼に会ったことがあるが、ちょっと頼りなく、ヤクザには珍しい善人性を感じた。
彼を古くから知る知人が言う。
「神戸山口組の井上邦雄組長に何度も『カタギになりたい。組を辞めさせてほしい』と願い出ていたが、『もう少し居てくれ。あんたに今辞められると、格好がつかない』と引退を認められなかった。
引退できていたら、殺されずに済んでいたろう。
だけど、当人は早くもカタギになったつもりで尼崎を気ままに動いていた。
若い衆も全部いなくなり、いつも単独だった。
息子に焼き鳥屋をやらせ、自分も店を手伝い、店内で肉を焼いていた。
揚げ句、3度も襲われ、最後には殺されてしまった。
ヤクザながら、かわいそうな人です」
他方、攻撃した朝比奈は古川幹部と知り合いだったらしく、わざわざ焼き鳥屋の外に呼び出し、「体に30発は撃ち込んだはず」とうそぶくなど、冷酷無残である。
古川幹部は少なくとも神戸山口組の直参である上、最高に襲いやすく、さぞかしおいしいターゲットだったはずだ。
2代目竹中組・安東美樹組長は4代目山口組・竹中正久組長の実弟、岡山竹中組・竹中武組長に秘書的に仕えたが、一和会・山本広会長宅襲撃事件を主導して熊本刑務所で長期服役した。
出所後、山口組直系柴田会などを経て2代目竹中組を名乗り、現在では6代目山口組の若頭補佐に連なるなど、順調に出世している。
筆者は山本広宅襲撃事件の前から安東組長を知り、出所後も顔を合わせたことがあるが、性格はヤクザとしての面白みには欠け、地方の役人のように堅実である。
安東組長は長らく6代目山口組の主流派、高山若頭や同じ若頭補佐の弘道会・竹内照明会長などのそばで自身の有用性を証し、現在の地位に上ったのだろう。
だが、高山若頭が何より尊重するのは組のために体を張ることである。
能吏であることも大切だが、抗争に当たっては何より武勲を挙げなければ重んじられない。
それで去年12月、2代目竹中組は朝比奈を偽装破門した上、潜行させ、今回の古川幹部襲撃になったのだろう。
もちろん破門は襲撃の指揮命令系統を警察に突き上げられ捜査させないための煙幕である。
6代目山口組で弘道会以外の組が敵の直参のタマ(生命)を取るのは初めてのことであり、高山若頭の安東組長に対する覚えは増すものとみられる。
(日刊ゲンダイ)
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