Z李の特殊詐欺について中国新聞が報じる2
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モデル・芸能, ヤクザ・マフィア, ヤンキー・半グレ, 特殊詐欺, 陰謀・謀略・未解決事件・冤罪事件
JR新大久保駅(東京都新宿区)から大通りを歩いて5分ほど。
アジア系の食材や雑貨の店が並ぶエリアに出た。
5階建て雑居ビルの最上階の一室に、目指していた会社の表札を見つけた。
「ボイスオーバー」の本社だ。
ボイス社は、電話番号の「再販」を手がける。
NTTをはじめとする大手通信事業者から、東京の市外局番である「03」や「050」の番号で始まるIP電話回線を購入し、別の業者に転売する事業だ。
取材班がこの会社を知ったのは昨年2月。
取締役を務めていた橡本(とちもと)佳祐被告(40)が広島県警に逮捕されたのがきっかけだった。
容疑は回線を詐欺グループに提供し、犯行を手助けしたという詐欺ほう助。
5月には代表取締役だった村松敬泰被告(39)も逮捕された。
被害の規模は想像をはるかに超えていた。
県警によると、ボイス社が提供した回線による県内の詐欺被害は2013~21年に約15億円。
この期間に県内で確認された被害の約2割に相当する。
「国内有数の道具屋」。
捜査関係者はボイス社についてそんな見立てを口にした。
「こうした供給源を断たない限り被害はなくならない」とも語った。
電話は、特殊詐欺の犯人がお年寄りをだます最初のツールだ。
取材班は実態を探ることにした。
ボイス社が絡む事件で県警が立件したのは計10人に上る。
21年6月以降、ボイス社から回線を買うなどした取引先4社の代表者や社員を逮捕し、村松、橡本の両被告につなげた。
うち8人が起訴され、4人は有罪判決を受けている。
県警の捜査や公判記録などによると、事件のアウトラインはこうだ。
ボイス社は大手通信事業者から直接または別会社を通す形で回線を購入し、複数の別会社に転売。
回線はその後さらに転売が繰り返され、詐欺グループへと渡っていた。
取引先の一つでは、ボイス社から購入して転売した回線のうち約6割がだましの電話に使われていた。
他にも偽造免許証が契約に使われたケースがあり、仕入れた回線をそのまま転売する「トンネル会社」も存在していた。
「複数の業者を介在させることで回線販売の流れをたどりにくくする狙いがある。取引先も全部仲間だろう」と捜査関係者。
検察側は公判で「詐欺の主犯を捜査から逃れさせる悪質なインフラ犯罪」と指摘した。
昨年12月、広島地裁であった被告人質問。
橡本被告はボイス社と取引先の関係を検察官に問われ、「分からない」「記憶にない」と10回繰り返した。
転売行為そのものは認めつつ「村松の指示でやった。犯罪に使われているとは思っていなかった」と犯意を否定している。
村松被告は今年1月の公判で「その通りです」と起訴内容を認めた。
だが、犯意を含めた詳細は語っていない。
2人は公判中で、ボイス社は今も法人登記上は存続する。
ただ、昨秋以降に複数回、本社を訪ねても従業員は不在だった。
詐欺に使われる電話回線の販売とはどのような「業務」なのか。
取材班はさらに関係者をたどった。
(中国新聞)
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