千葉県市原市の双愛会本部事務所を山口組幹部たちが訪れる（フライデー）

千葉県市原市の長閑な住宅街がにわかに騒がしくなったのは7月17日のことだった。

市原市に本部を置く指定暴力団・双愛会。

朝9時半過ぎ、その本部に次々と警察車両が到着した。

警視庁や神奈川県警、千葉県警のもので、捜査員たちが周囲を警戒している。

10時半過ぎ、双愛会の椎塚宣会長を筆頭に、炎天下の中、黒スーツ姿の組員たちが本部会館前に姿を現し整列する。

緊張が高まる中、捜査官も一斉に車内から降り立ち、警戒体制を強める。

最初に降り立ったのは六代目山口組若頭補佐で十一代目平井一家総裁の薄葉政嘉氏だ。

六代目山口組の幹部が、一体何をしているのか。

「この日は椎塚会長の誕生日でした。

双愛会は六代目山口組の親戚団体。

薄葉氏は組を代表して誕生祝いに訪れたのです。

双愛会は16年の会長交代に伴う継承式に、司忍組長が跡見人として出席するなど良好な関係を築いています。

誕生祝いには六代目山口組から幹部を出し、司組長もお祝いの花を贈ることが恒例となっています。

今年も、司組長からは祝いの胡蝶蘭が贈られています」（全国紙社会部記者）

双愛会本部には、他にも六代目山口組の二次団体のトップが姿を現した。

落合金町連合の佐藤光男会長、二代目浜尾組の浜田重正組長、二代目良知組の竹嶋利王組長らも椎塚会長の誕生日を祝った。

「今年8月には神戸山口組との分裂抗争が始まって9年目に入ります。

六代目山口組の目標は一貫して分裂抗争の終結で変わっていません。

神戸山口組が離反者を続々と出しているのに対し、六代目山口組はしたたかです。

7月1日～3日にかけて司組長と高山清司若頭をはじめとする執行部のメンバーが、親戚友好関係にある10団体のトップと連続して会談を行いました。

もちろん双愛会からも椎塚会長と最高幹部4人が訪問しています。

司組長は会談後には笑顔で見送りに出る姿が目撃されており、充実した内容になったのでしょう。

まずは内側を盤石にして、その後、いよいよ頂上決戦に打って出るのかもしれません」（同前・社会部記者）

節目の8月を前に、さまざまな思惑が交錯している。

（フライデー）

https://news.yahoo.co.jp/articles/af3eb61bad8b4dbf1b44e17db11b81ed18465f91

双愛会本部に訪れた六代目山口組若頭補佐で十一代目平井一家総裁の薄葉政嘉さん。

十一代目平井一家総裁の薄葉政嘉さんを出迎える双愛会の組員たち。

双愛会の椎塚宣現会長（中央）