Z李の特殊詐欺について中国新聞が報じる3

「新年まで無事生きていられるといいですね」

 

「夜道に気を付けて」

 

2016年の年の瀬。

 

通信大手NTTコミュニケーションズ(東京)のオフィスには連日のように、脅迫めいた嫌がらせの電話がかかっていた。

 

声の主は、電話再販会社「ボイスオーバー」(同)の幹部。

 

詐欺グループに電話回線を提供したとして広島県警の捜査のメスが入る5年ほど前の出来事だ。

 

嫌がらせの発端は、NTTコムが約6千もの電話回線を廃止したことにある。

 

回線の提供先がボイス社で、その再販先をたどると詐欺グループにつながっていたという。

 

取材班は電話が悪用される実態を探る過程で、ボイス社と当時やりとりしたNTTコムの社員男性を取材した。

 

同社の特殊詐欺対策を担った人物だ。

 

男性はこう振り返った。

 

「回線を廃止できたのは奇跡のようなものだった」

 

電気通信事業法は、正当な理由なく通信サービスの提供を拒否することを禁じている。

 

「たとえ相手が犯罪者であっても回線は廃止できないという不文律がある」と男性。

 

収集した不正利用の証拠を分厚いファイル4冊分にまとめて国に提出し、執念で大量廃止にこぎ着けたという。

 

ただ、1社が回線を止めても効果は限定的だ。

 

ボイス社は別の大手通信事業者から購入し、転売を続けたとみられる。

 

捜査を免れるために複数の再販業者を介在させたとされるが、それだけではないらしい。

 

同じ男性は内幕を明かす。

 

「ボイス社は電話転送システムを構築するプロ。複数の大手通信事業者から回線を購入して番号を組み合わせ、システムごと取引先に卸していたようだ」

 

システムの仕組みはこうだ。

 

例えば「090」で始まる番号を「0120」に変換し、さらに相手の固定電話には東京の市外局番の「03」を表示できる。

 

1回の発信に複数の番号が絡むことで、実態の解明はより困難になる。

 

詐欺グループにとっても身元を隠して官公庁などを装うのに好都合だ。

 

さらに捜査機関にとってハードルとなるのは、憲法21条が保障する「通信の秘密」だ。

 

転送番号をたどるには、それぞれの番号を提供する通信事業者ごとに裁判所の令状を取り、その事業者に提示しなければならない。

 

長い期間を要し、犯行拠点に踏み込めたとしても既に「もぬけの殻」になっている可能性が高い。

 

では、国はどう対応しているのか。

 

総務省は19年9月、警察庁と連携し、特殊詐欺に使われた固定電話番号の利用停止を大手通信事業者に要請する取り組みを開始。

 

21年に「050」のIP電話も対象に加え、22年12月末までに計1万3838件が停止された。

 

今年1月には、同省が認定する通信事業者の一覧をホームページで公表した。

 

ただ担当者は「規制を強めて一時的に被害が減っても新たな手口がトレンドになり、いたちごっこが続いている」と明かす。

 

「生活に不可欠な電話が20年間、重篤な犯罪に使われ続けている。業界の一員として痛恨の極み」。

 

NTTコムの社員男性は無念さを吐露した。

 

新たな法整備の検討を含め、国や捜査機関、通信業界などが一体となった抜本的な対策が急がれる。

 

(中国新聞)

https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/274593




関連記事

no image

イルミナティ傘下の朝日新聞ですらワクチン接種後の死亡を報じる。

イルミナティ傘下の朝日新聞ですらワクチン接種後の死亡を報じ始めています。  

記事を読む

ミスフラッシュの澤田友美さんがマイファスのhiroさんに2回も妊娠させられて中絶したことをガーシーに話す。

ミスフラッシュの澤田友美さんがマイファスのhiroさんに2回も妊娠させられて中絶したことをガーシーに

記事を読む

no image

社員を鍋に突っ込むというパワハラをした芸能事務所は「MELM」

忘年会で社員を鍋に突っ込むというパワハラをしたのは渋谷にある芸能事務所「MELM」だそうです。

記事を読む

no image

ウクライナ人とロシア人ら4人が70億3600万円相当の覚醒剤をメキシコから富山市に密輸したとして逮捕。

末端価格にして70億3600万円相当の覚せい剤をメキシコから富山市の事務所に密輸したなどとして、ウク

記事を読む

no image

皇室をバックアップする日本最古の秘密結社「八咫烏」

皇室をバックアップする「八咫烏」という組織があります。   皇統護持の役割を持

記事を読む

no image

あすか地所元社員で日星都市開発社長の礒辺和希と斎藤翼と後藤良太があすか地所から顧客データを盗み出したとして逮捕

都内の不動産会社から営業秘密にあたる顧客データを不正に持ち出したとして、警視庁は元社員の男3人を逮捕

記事を読む

no image

静岡県浜松市中区のキャバクラから、みかじめ料を受け取ったとして弘道会西山組の島田順行組長を逮捕

野内組舎弟、西山組島田順行(野内順行)組長   静岡県浜松市中区の接待をともな

記事を読む

no image

小出恵介がインスタでぶちまけた悔しさ「全く同じじゃないか!」は吉本潰しと同じという意味。小出恵介も吉本もCIAの謀略に嵌められた。

小出恵介がインスタでぶちまけた悔しさ「全く同じじゃないか!悔しさが込み上げます。」は吉本の芸人潰し、

記事を読む

no image

山口組弘道会小澤組組員の後藤大輔ら5人が亀有の飲食店で20代の男性2人に因縁をつけて暴行して大ケガを負わせたとして逮捕。

東京・葛飾区の飲食店で「こっちを見ていただろ」などと因縁をつけ、男性の頭をガラス瓶で殴るなどして、大

記事を読む

no image

長野市に住む山口組組員が10代の男性を殴ったとして逮捕(長野放送)

知人の10代の男性を殴ったとして、5月18日、長野市の暴力団組員の男が暴行の疑いで逮捕されました。

記事を読む







  • チャンネル登録はこちら

     

  • 神奈川県で教師をしていました。

    モデルや女優、レースクイーン、アイドルなど芸能界で働く女性、キャバクラや会員制ラウンジ、風俗、AVなど夜の仕事で働く女性、中高生、大学生、保育士、看護師、家出少女、児童養護施設の子どもたち、シングルマザー、ヤンキー、不登校生徒、外国人、帰国子女を中心に女性を幸せにするための国際NGOだいわピュアラブセーフティーネットをやっています。

    7000人以上の女性を幸せにしています。

    国際NGOだいわピュアラブセーフティネットは相談援助活動、心理カウンセリングなど女性のための総合ソーシャルワーク団体です。

    ジャーナリストです。

    24時間365日相談受付中。

    電話相談も受付中です。

    メール=fujio1121@yahoo.co.jp

    ライン=fujio1

    メディア出演・取材協力歴

    NHKスペシャル「女性の貧困」

    NHKクローズアップ現代「子どもはどこへ消えた」

    共同通信「U30のコンパス」

    米TIME誌「女性の貧困について」

    NHKスペシャル「若者失踪3万人」

    講演歴

    日本財団

    全国妊娠SOSネットワークさん

    支援企業

    英国投資銀行バークレイズ

  • wpp header='人気記事ランキング' post_type='post,page' limit=50 range='daily' order_by='views' stats_views=0