ペンタゴン文書入手。北朝鮮のミサイル開発を支える統一教会マネー4500億円(文芸春秋)

公開日: : 最終更新日:2025/07/11 政治, 社会, 陰謀・謀略・未解決事件・冤罪事件

北朝鮮のミサイル発射実験が止まらない。2022年の発射数はこれまでの最多記録を更新し、合計100発近くにものぼる。

 

11月18日に打ち上げられた最新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17型」はアメリカ全土を射程に収める可能性があり、金正恩総書記は「核兵器の先制使用も可能」と嘯く。

 

だが、厳しい経済制裁下にもかかわらず、北朝鮮はなぜ核・ミサイル開発を続けることができたのか?

 

――その謎を解くカギになるのが、世界平和統一家庭連合(以下、統一教会)から北朝鮮への送金である。

 

米国防総省(ペンタゴン)情報局(DIA)は、統一教会が4500億円もの巨額の資金を北朝鮮に送金していたとの情報を掴んでいたことが、「文藝春秋」の調査で判明した。

 

1991年12月、統一教会の文鮮明教祖は北朝鮮を訪問し、金日成主席(当時)と初会談。統一教会はそれまで韓国国家安全企画部(KCIA)と密接な関係を保ち、国際勝共連合を主宰し強烈な反共を掲げてきただけに、2人が抱擁し盃を交わすシーンは世界に衝撃を与えた。

 

この会談の“真の目的”とは何であったのか

 

――DIAは北朝鮮と統一教会の接近を危険視し密かに監視を続けてきた。  

 

韓国在住のジャーナリスト柳錫氏は、機密解除されたDIAの2通の報告書を入手。

 

報告書が作成されたのは、1994年8月と9月。

 

同年7月に金日成が急逝しており、DIAが特別の関心を両者に寄せていたことがわかる。

 

そこに記されていたのは、驚くべき金額だった。

 

〈文鮮明が1954年に韓国で統一教会を創立して以来、彼は反共運動の指導者だとして北朝鮮では激しく批判されていた。

 

一方、文鮮明も金日成前主席は偽の救世主(メシア)であるとして、北朝鮮における宗教の状態を批判していた。

 

1991年11月、在米韓国人の朴敬允が仲介人として文鮮明の北朝鮮入国のビザを手配し、文鮮明と金日成の会見をアレンジした。

 

朴敬允は親北系の会社として知られる「金剛山国際グループ」の会長である。

 

91年11月30日から91年12月7日の間、文鮮明は北朝鮮を訪問し、金日成主席との会見を許可された。

 

彼らの議題は南北統一、北朝鮮の核施設の査察、北朝鮮に対する投資を海外在住の南北朝鮮の市民たちが開始するよう奨励することを文鮮明が保証することなどであった。

 

それに加えて、北朝鮮の金剛山観光開発のための合弁会社の設立や、豆満江開発への投資、北朝鮮の元山軽工業基地建設への投資などを含む、北朝鮮の経済再構築のための経済協力に関する合意が交わされた。

 

会談において、文鮮明は北朝鮮に4500億円を寄贈したとされている。

 

(中略)1993年、統一教会は米国ペンシルベニア州にある不動産の一部を売却している。

 

その売却利益は約300万ドルにのぼり、中国の銀行を通じて韓国の企業「サムスン」の香港支社に送金された。

 

その資金はのちに金正日に誕生日祝いとしてプレゼントされた〉

 

今回、柳氏は複数の統一教会元関係者に接触する中で、この「DIA文書」の裏付けとなる重要な証言や資料を入手した。

 

統一教会が北朝鮮で展開していた自動車メーカー「平和自動車」の元最高責任者は、北朝鮮への“資金提供ルート”を明かした。

 

「日本から北朝鮮に直接送金したら、大変なことになります。

 

日朝の外交関係は緊迫しているので。

 

まず韓国に送金し、韓国でマネーロンダリングをした後に香港に送る。

 

さらに香港から平壌に送金される。

 

これが基本的な流れです」  

 

また、柳錫氏が別の元統一教会関係者から入手した資料には、教会が北朝鮮に送金した金額が具体的に記録されていた。

 

統一教会日本本部運営局の2007年の資料を見ると、教会の関連団体を通じて、毎月4000万円から4800万円の資金が北朝鮮に定期的に送金されたと記されている。

 

問題は、こうした資金が何に使われていたのかである。

 

この多額の提供資金の使途について、統一教会の元幹部級関係者が指摘する。

 

「4500億円の相当部分が軍事関連に費消されたと思います。当時、教会内部でも幹部の間でそのような観測が出ていましたから」

 

また、平和自動車の元最高責任者は、「北朝鮮当局の要請で、海外から北朝鮮内に軍需物資を運搬したことがある」と認めた。

 

また、この元最高責任者は「朝鮮労働党機械工業部長だった朱奎昌と密接な関係にあった」とも証言した。

 

朱は軍需工業のテクノクラートで国防科学研究機関である第2自然科学院(現・国防科学院)院長を務めたが、ICBMの開発に中枢的な役割を果たした人物であり、北朝鮮の「ロケット3人組」の1人とされている。

 

北朝鮮が2009年4月に発射した長距離ミサイル「銀河2号」と2012年4月と12月に発射した「銀河3号」の開発にも深く関与したと言われている。

 

朱は2010年、米国とEUの個人制裁リストにあがった。

 

2013年にも北朝鮮の大量破壊兵器開発の責任者として名指しされ、国連制裁の対象になった。

 

韓国国防省の元次官で、対北戦略を研究する国防研究院安保戦略研究センター長も務めた白承周氏は、DIA報告書の記載を見てこう指摘する。

 

「もし統一教会から資金が渡っていたなら、北朝鮮が核やICBMの開発に資金を流用した可能性は非常に高いです。北朝鮮は兵器の開発に使う資金の出所について気にしません。核ミサイル開発にすべての資源を集中する時に、(統一教会からの資金を)使わないはずがない」  

 

今回、「文藝春秋」取材班は、北朝鮮への送金を取り仕切っていたキーマンとされる人物(日本人)に接触。

 

キーマンは、北朝鮮への送金プロジェクトに関与していたことを認めた――。

 

12月9日発売の「文藝春秋」1月号、および12月8日公開の 「文藝春秋 電子版」 では、統一教会マネーが北朝鮮の軍事開発に寄与した疑惑の数々を10ページにわたってレポートしている。

 

(文芸春秋)

https://news.yahoo.co.jp/articles/c21b79a7405b7b44c0363a1797a517659e3401ee?page=3




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