宅見組が神戸山口組から離脱
公開日:
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最終更新日:2024/06/23
ヤクザ・マフィア
宅見組が神戸山口組から離脱しました。
神戸山口組と池田組が連帯し、そこに池田組と運命を共にする絆會も絡んでの「3派連合」のようなものが結成されたことは関係者のみならずショッキングな出来事だった。
そんな状況に加えてさらに大きな動きが見られそうだ。
神戸山口組から入江禎副組長(2代目宅見組組長)が脱退することになったという。
内実について、元山口組系義竜会会長の竹垣悟氏(現在は暴力団組員の更生を支援するNPO法人「五仁會」を主宰)に解説してもらった。
「神戸山口組の井上組長と入江禎副組長とが口論になったようです。キッカケは、命日供養の件だということです」
と、竹垣氏。
「命日供養の件」について触れる前に、少し長くなるが、3派連合が結成されるまでの経緯について振り返っておきたい。
もともと神戸山口組、池田組、そして絆會の各トップは2015年8月に6代目山口組を脱退し、神戸山口組立ち上げに参集していた。
しかしその後、2017年4月に織田絆誠代表が任侠団体山口組(現・絆會)を結成して離脱。
2020年に7月には、池田組も神戸山口組を出て独立組織となっていた。
そんな状況下にあっても入江副組長と池田組の池田孝志組長の関係は良好で、池田組長が神戸山口組を抜けた後も緊密な関係を続けてきたとされる。
また、池田組長と織田代表もとても近い間柄で、実際、以前にもこの3派が連合する動きが取り沙汰されたことがあった。
神戸山口組内には当時、ナンバー2の寺岡修若頭が在籍しており、「神戸山口組の解散」を唱えていた。
「解散反対派」の入江副組長との間には路線対立があったというわけだ。
しかし今年8月、その寺岡若頭が神戸山口組を電撃脱退したことで、上記の3派連合が進むことになった。
「神戸山口組と池田組が“五分の親戚”、すなわち“対等の連合”という関係を結ぶことになりました。その一方で、池田組と絆會は運命共同体の間柄にあるとされていることから、3派の面々が積極的に交流し、同盟のような結びつきに発展していく可能性を秘めています」
ただ、そのためにはそれぞれが超えなければならないハードルが存在した。
神戸山口組側が織田代表にヒットマンを放ったことで発生した一件だ。
織田代表は神戸山口組の中核組織・4代目山健組の副組長(4代目山健組の組長は井上組長)に取り立てられていたが、離脱にあたって神戸側の振る舞いについて、口を極めて罵るように痛烈批判していた。
これに対して神戸山口組は2017年9月にヒットマンを放ち、織田代表のボディガード役の楠本勇浩組員が射殺された。殺人容疑で全国に指名手配されたヒットマン菱川龍己容疑者の行方は杳として知れない。
「そういった経緯がある中で、関係修復は不可能だというのがもっぱらの見方でしたが、今年の事件現場(神戸市長田区)における楠本組員の命日供養に、神戸山口組、池田組からそれぞれ若頭や本部長クラスといった最高幹部が弔問に訪れたのです。
自身が狙われ、ボディガードを亡くした織田代表にとっては、この最高幹部らの弔問が今後のために必要な儀式だったのでしょう」
これが冒頭に触れた「命日供養の件」に当たる。
「井上組長はこの供養の場に、神戸山口組の本部長と若頭補佐が手を合わせに行くことについて報告を受けていないと入江副組長をなじったということでした。9月20日のことですね」
「これに対して入江副組長は“3派連合を世間にアピールするのには絶好のタイミングであるし、奴ら(本部長と若頭補佐)はええことしたんやないか”と強く突っぱねたと言います」
竹垣氏によると、これに怒り心頭の井上組長は以下のようにまくし立てたという。
「その抗争で、生命を賭けた人間がいるというのに、それをわかって言うとるんか? 身体を賭けて懲役行かなあかん人間はどんな気持ちになるんや。そんなもん、こっちから手を合わせに行ったと聞いたら、自分がやったことは何やったんやってなるやろが! 勝手なことしやがって!」
入江副組長は呆れ顔で、その場を立ち去ったという。
「遺恨がある絆會としては関係改善のためにそういったセレモニーを求めたのかも知れませんが、狙った側の神戸山口組の最高幹部が今回のように手を合わせに行くというのはヤクザの業界では確かにありえないこと。井上組長の言い分もよくわかります」
一方で、入江副組長は3派連合樹立の最大の功労者でもある。
「つい2週間前まで、とりあえず怨讐を超えて行こうと話を進めて固まったのに、急転直下、その連合を成立させた功労者が抜けることになるとは……。入江副組長は井上組長と池田組長とが面会して握手する場を作っているので、組織を抜ける気はさらさらなかったと思います。さながら夫婦げんかのようで何とも虚しい感じがしますね」
今後、入江副組長が率いる2代目宅見組は、神戸山口組を抜けて独立組織として生きていくという。
「当然、神戸山口組にとっては痛手であることは間違いありません。さすがに6代目山口組側に移籍することはないでしょうが」
何かを手に入れるためには何かを失わなければならない、という言葉がぴたりと当てはまるような脱退劇だった。
(週刊新潮)
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